「油は太るから控えたほうがいい!」――そう思っていませんか?
たしかに一昔前までは、「ダイエット=脂質カット」が常識とされていました。
でも最近では、正しく選んだ油を適量摂ることで、無理な食事制限をしなくても痩せやすい体を目指せるという考え方が広がっています。
実際、医師や管理栄養士のあいだでも、良質な油を活用したダイエット法が注目されており、多くの専門書も出版されています。
たとえば、MCTオイルやアマニ油などの天然油には、脂肪燃焼をサポートしたり、満腹感を持続させたりする働きがあることが分かってきました。
油を味方につければ、無理な食事制限をしなくても、自然に痩せやすい体を目指せます。
この記事では、あなたが健康的なダイエットを効率良く実践するために、油を味方につける方法をお伝えします。
油で痩せるってどういうこと?仕組みを解説
良質な油は単にエネルギー源になるだけではなく、健康的に痩せるためのさまざまなサポートをしてくれます。
まず、良質な油が持つ代表的なダイエット効果を3つご紹介します。
1、脂肪燃焼を助ける
とくに、注目されているのがMCTオイル(中鎖脂肪酸油)です。
MCTオイルは摂取後すぐにエネルギーとして使われやすく、体脂肪として蓄積されにくい特性があります。
2、からだの代謝効率を改善
オメガ3系の油は、体内で炎症を抑えたり血流を良くしたりといった働きを持つため、代謝効率の改善につながります。
なお、オメガ3系の油とは、アマニ油やえごま油など(α-リノレン酸、EPA、DHAなどの脂肪酸を多く含む油)のことです。
オメガ3・6・9の違いは別の記事「 オメガ3・6・9の違いと、ダイエットへの影響」で詳しく解説しています。
3、満腹感の維持
良質な油を食事に取り入れることで、満腹感がえられることから、間食や食べ過ぎを防ぎ、結果的に摂取カロリーの自然なコントロールにつながります。
たとえば、サラダに少しのオリーブオイルを加えるだけでも満足感がアップし、間食を防ぐ助けになります。
なぜ「油=太る」というイメージが根強いのか?
・低脂質ダイエットの歴史
1970〜80年代、アメリカで「低脂質ダイエット」が流行しました。
脂質は1gあたり9kcalとカロリーが高く、「脂質=肥満の原因」と考えられていたのです。
その影響で、日本でも、当時の食事指導や広告は、「ダイエット=脂質制限」と刷り込むものでした。
実際、1980年代~2000年代初頭にかけて低脂肪・ノンオイル製品が次々と登場し、「脂質=悪」とする風潮が強まったのです。
・「カロリー=悪」とされてきた背景
脂質は1gあたり9kcalと糖質やタンパク質(4kcal)に比べて倍以上のエネルギーを持っています。
当時は「摂取カロリーを減らせば痩せる」という単純なエネルギー収支の理論が強調されていました。
そのため、高カロリーの油は真っ先に”悪者”扱いされてきました。
単純に「カロリー=太る」ではないんです。
油のカロリーについては別の記事「食用油のカロリーは気にするべき?」で詳しく解説しています。
・油を避け過ぎることのデメリット
脂質は“三大栄養素”の一つで、からだに欠かせない栄養素です。
細胞膜やホルモンの原材料となり、脳の働きや肌の健康にも関わります。
問題なのは”油そのもの”ではなく、“油の摂りすぎ”や“質の悪い油”にあるんです。
むしろ、良質な油を適量摂取することは、ホルモンや代謝の働きを整え、体内環境を良好に保つうえで欠かせません。
現代では、極端に脂質を制限するとホルモン異常や代謝低下を招き、逆に瘦せにくい体をつくってしまうということがわかってきました。
「油=太る」は、時代遅れの考え方なのです。
《三大栄養素とは》
三大栄養素とは、たんぱく質・脂質・炭水化物(糖質・食物繊維)のことを指します。
ダイエット中に避けたい油については別の記事「 ダイエット中に避けたい油、摂りたい油」を参考にしてください。
ダイエットに効果的な油の種類と特徴
健康体を維持しながらダイエットを成功させるためには、良質の油を摂る必要がありす。
ダイエットに効果的な良質な油の種類と特徴は次の通りです。
・すぐにエネルギーになる油:MCTオイル
MCTオイル(中鎖脂肪酸油)は、消化・吸収が早く、すぐにエネルギーとして使われやすい油です。
脂肪として蓄積されにくく、“ケトン体”の生成を助けるため、ダイエットのサポートが期待されています。
《ケトン体とは》
食事で糖質を摂取しない、または摂取量を減らすと、からだは蓄えられた脂肪を分解してケトン体をつくり、このケトン体は脳や筋肉のエネルギーとして利用されます。
MCTオイルについて、詳しくは「MCTオイルで体脂肪は落ちる?その仕組みと使い方」で解説しています。
・オメガ3系の油:アマニ油、えごま油
これらにはα-リノレン酸が豊富に含まれ、一部は体内でDHAやEPAに変換され、血液をサラサラにする働きや、炎症を抑制する効果が期待できます。
ただし、熱に弱いので、サラダなどに生で使うことが求められます。
オメガ3・6・9の違いは別の記事「オメガ3・6・9の違いと、ダイエットへの影響」で詳しく解説しています。
抗酸化作用に注目:オリーブオイル
オリーブオイルに含まれるポリフェノールによる抗酸化作用が注目されています。
また、オリーブオイルはオレイン酸が主体で、悪玉コレステロールを減らす働きにも期待がもてます。
オリーブオイルの選び方は別の記事「オリーブオイルは太らない?その秘密と選び方」で詳しく紹介しています。
油ダイエットを成功させるためのポイント
良質の油の種類と特徴は前述の通りですが、摂取する量と方法にポイントがあります。
・摂取量の目安
一日あたり大さじ1~2杯(15~30ml)を目安にするといいでしょう。
良質な油だからといって摂り過ぎては逆効果です。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」による脂質の摂取量は、成人では1日あたり約40~60gが目安とされています。
「月刊サライ 2015年1月号:特集『油で長生き』 慶応義塾大学 井上浩義先生の記事」が摂取量を分かりやすく解説していますので、参考にしてお伝えしますね。
一日に摂取する油の総量は60代男性で50g以内、女性はそれより少なめを厳守することです。
ですから、油は肉や魚、牛乳、パン、チョコレート、インスタント麺、マヨネーズなどの加工食品にも油脂が入っているので、これらの油脂を含めた総量の50gに収めなければなりません。
つまり、良質の油を20g摂ったとき、調理に使う油と食材や加工食品に含まれる油を30g以下に抑えなければならないんです。
わたしたちは調理油以外に、加工食品などから『見えない油』をかなり摂っているので、良質の油は積極的にとり、それ以外の油は意識的に控えるように心がけましょう。
・加熱に向いている油とそうでない油
加熱調理に向いている :オリーブオイル、ココナッツオイル
低温調理(加熱調理は不可)に向いている :アマニ油、えごま油、MCTオイル
加熱OK・NGの油については別の記事「加熱OK?NG?ダイエットに効く油の使い分け」をご覧ください。
・食材との組み合わせ
野菜と一緒に食べれば脂溶性ビタミンの吸収率がアップします。
また、タンパク質と組み合わせることで筋肉維持の効果にも期待が持てます。
気になる油の詳しい説明
具体的な油の種類別解説は以下の記事で詳しく紹介しています。
興味を持たれたら、是非、ごらんください。
・MCTオイル
リンク:「MCTオイルで体脂肪は落ちる?その仕組みと使い方」
・オリーブオイル
リンク:「オリーブオイルは太らない?その秘密と選び方」
・えごま油
リンク:「えごま油 VS アマニ油:ダイエット効果を徹底比較」
・アマニ油
リンク:「亜麻仁油で美しく痩せる!効果的な使い方とは」
まとめ
「油=太る」というのは過去の思い込みです。
油を味方につけた新しいダイエット習慣をおすすめします。
良質な油を適量とれば、脂肪燃焼・満腹感の維持・代謝サポートといった効果が期待できます。
ポイントは、「油を避ける」のではなく、「どの油をどう使うか」に目を向けることです。
無理な糖質制限や極端なカロリー制限より、正しく油を取り入れる習慣を作ることが健康的なダイエットの近道です。

